CGのShow(書) Room

令和6年8月27日

森 8月26日

この夏、森の妖精に会おうと、初めてソルトスプリングアイランドを訪れた。様々な人々の生活と自然との穏やかなハーモニー・・・ そんな深い森の中で野生の鹿たちと目が合った時、確かに妖精の声が聞こえた気がした。




景 8月12日 

トム・トムソンの絵画をウィスラーで観賞した。カナダの自然への溢れる共感と静謐な視線とが共存し、強烈な魅力を発する風景画の数々。周囲の光景を、私も改めて見直そうと思った。あなたがお好きなカナダの画家は? 



花 7月29日 

日本語の「花火」・・・空に拡がる文字どおりの大輪の花だ。バンクーバーの空に開花する花火を見ながら、日本の夏を思い出す。高校の同窓会の知らせに、望郷の念も募る夏を過ごす。




雁(がん)7月15日 

よく見かけるカナダグースたち。人間を恐れず、公園では、大集団が黙々と何かを啄んでいる。夏の太陽を満喫する人々と雁の群れ、お互いに干渉せずに豊かな緑の上に共存している・・・これがバンクーバーの素晴らしさだと感じ入る。 



卒(おえる)7月1日

カナダでの卒業式シーズンにいくつかの式典に出席した。カナダと日本とでは、卒業式の時期や式次第にも様々な違いがある。ただ、卒業が人生の大きな節目の一つであることは同じだ。全ての卒業生の輝かしい前途を祈念する。



瀧(たき)6月3日

「水」と「龍」とが組み合わされて「瀧」となる。なるほど、と思う漢字の起源だ。バンクーバー近郊のシャノン瀧を訪れて、荘厳な水流を目にした瞬間、すぐに筆を執ってこの文字を書きたくなった。



空(そら)5月20日

初めてオーロラを見た。バンクーバーの夜空が緑と赤紫に染まり、首が痛くなるまで空を見上げていた深夜のジェリコビーチに大きな歓声が上がった。19年ぶりの大空の奇跡を多くの人たちと分かち合えたことも嬉しかった。

 

走(はしる)5月6日

バンクーバーマラソンに出場してみたいと思いながらも、運動不足の身を顧みて断念した。代わりに日本からの出場者とお会いして、応援に専念。週末にジムで走ってはいるが、マラソン出場にはほど遠い自分の体力が歯がゆい。



藝(わざ) 4月22日

久々にユーコンを訪問した。日本との青少年交流活性化も嬉しかったし、多くの芸術家が集まる土地の魅力も再認識した。「藝」の文字は、人が木を植える姿に由来する。人と自然が繋がりアートが生まれ、また新しい木が植えられる。



樹(き) 4月8日

ロサンゼルスに日系人の親戚を訪ねた。20年ぶりに会う親族や、初めての親族・・・ カナダで日系社会の方々と知り合ってからの再会は、より意義深かった。複雑なファミリーツリーを紐解きながら、私は娘にその歴史を伝えようと思う。
 



語(かたる)3月25日

日本語弁論大会、日本語学校のスピーチ発表会・・・日本語学習者の努力と成果に驚嘆している。様々なアクセントの英語も飛び交うこの地の多様性にちょっと慰められながら、私は英語学習の悪戦苦闘が続いている。



暦(こよみ)3月11日

先月は、旧正月の飾りがバンクーバにも溢れ、日本では、Lunar New Yearは祝わないのかと幾度も質問された。太陽暦と旧暦の違いや様々な新年の迎え方があることを、カナダの人々はとてもよく知っている。



問(とい)2月26日

日本がテーマのクイズ大会「ジャパンボール」が迫り、昨年の熱戦を思い出す。特にアニメやゲームについてのカナダの高校生の豊富な知識は想像を絶していた。私の故郷についての問いには正解者なし・・・これだけは私の勝利!



冬(ふゆ)2月12日

カナダは寒いでしょうと気遣ってくれる日本の知人からのメッセージがいくつも届く。この冬のバンクーバー周辺の雪は遅かった。これも気候変動の影響だろうか。雨が多いのがバンクーバーの冬だという説明には、驚く人が多い。



泳(およぐ)1月29日

新年のイングリッシュベイ、「Polar Bear Swim」に沢山の人だかりで驚いた。日本の「寒中水泳」は、武道の修練や神事などのためだが、バンクーバーのイベントは「純粋に楽しむ!」ものだと聞いた。別の説があったら是非ご教授を!



龍(りゅう)1月15日

地震や事故の発生により、日本は厳しい年明けとなった。犠牲者の方々への祈りを続けながら、自分たちの仕事に、改めて万全を期して行きたい。多くの方々に強い力がもたらされるよう念じながら、「龍の年」にちなみ、「龍」の文字を書いた。


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