ひと月を振り返って
11月を振り返って
日没もすっかり早くなり、夏の明るさが恋しい一方、クリスマスや年末年始に向けて街の飾りは華やかさを増しています。冷え込む日や雨も多い中、皆様慌ただしい日々をお過ごしのことと思います。また世界各地から届くニュースは、辛い内容が続いていますが、どうぞ皆様お元気で、そして素晴らしい新年をお元気にお迎え下さい。
○日本との地方交流
11月も、日本からのご来訪がありました。
総領事館にご来訪くださった照屋沖縄県議会副議長御一行には、私からBC州の状況や日本との関係等についてご説明し、今後の様々な交流の可能性について意見交換をさせていただきました。当地の状況については、日加貿易、LGBT等多彩なテーマが俎上に上り、環境問題などのグローバルな課題については、沖縄という地方からの独自の視点があり得るというお話など、私は大変興味深くお話をうかがいました。
夏に私自身がお邪魔した和歌山からは、小中高生の柔道選手たちが姉妹都市リッチモンドを訪れ、リッチモンド柔道クラブ創設70周年記念の親善柔道大会に参加し、私もお招きいただきました。大会に先立ち、ブロディ・リッチモンド市長が一行を市庁舎に招き、市議会議員の方々を交えて記念植樹を行い、市長自ら、一行一人一人に記念品を渡し、記念撮影をされました。最大限の歓迎をされる姿に、和歌山市、そして日本との関係を重視されていることが実感されました。また柔道クラブが70周年を迎え、日本の柔道がこの地にしっかりと根付いていることについて、元柔道カナダ会長のジム・コジマさん始め、関係の方々に深く敬意を表します。
○日系社会
リメンバランスデーには、スタンレーパークでの追悼式に出席しました。私にとっては2度目の機会となり、この1年間にお会いした日系関係者の方々や伺った多くのお話などが胸中によみがえり、更に深い思いで献花をいたしました。世界の不安な情勢を考えるにつけ、沢山のポピーの赤い色が切実に何かを訴えているような気がしました。
○日加関係
引き続き、BC州政府、議会関係者、また当地の経済界の方々との意見交換を行っています。特に経済分野では、ラルストンBC州森林大臣率いる森林ミッションの日本訪問も近く予定されており、こうした業界関係者の方々の他、鉱物、エネルギー、運輸等の業界を往訪し、この地域の経済活動の多彩さを再認識しながら、日本との関係についても意見交換を行っています。
11月には、UBCとの共催で、慶応義塾大学の森聡教授をお招きしての講演会を行いました。インド太平洋地域の安全保障における日本の役割がテーマであり、森教授の非常に明快な説明が展開されました。学生他120名もの出席があり、講演後には多くの熱心な学生たちから私も質問を受け、充実した時間を過ごしました。こうした対話の重要性や相互理解のための知的対話の大切さなどを改めて実感しました。こうした機会は今後も開催できればと思います。その際には是非お出かけください。