ひと月を振り返って

令和5年7月31日

7月を振り返って

 久しぶりに日本に一時帰国し、酷暑の洗礼を受けました。問答無用とでも言うかのような激烈な日差しに辟易しながら、「バンクーバーの気温、現在19℃」という携帯の表示を見つめていました。皆様、それぞれの夏をお元気でお過ごしください。以下、7月のレポートです。

〇カナダ・デー他
7月1日、リッチモンドのスティーブストンで開催されたサーモン・フェスティバルに初めて出席しました。コロナの期間を経て昨年復活したフェスティバルは、今年更に本格的な開催となり、沢山の人出でにぎわいました。バンクーバー赴任が決まった際に、私はまず赤と白のネクタイを買ったのですが、これを今回初めて締めてオープニングイベントでご挨拶し、また各ブースを回りました。日系社会の方々は勿論、リッチモンド市長や市議会議員、BC州議会議員の方々ともまたお目にかかり、日系社会の歴史、この地のダイバーシティーなどを、あらためて感じる機会となりました。
翌週には、バーナービーで開催されたマルチカルチュラル・ドラムフェスティバルに出席しました。今回初めて開催され、日本の太鼓チームの他、各国の打楽器演奏部ループが熱演を繰り広げ、大いに会場が湧きました。このフェスティバルも、カナダでの多文化の共存が示されるイベントだと感じました。

〇地方都市間交流
コロナの影響を受けていた様々な交流が徐々に回復の兆しを見せつつある中、姉妹都市交流もオンラインではない形での交流が動き始めています。ケロウナ市との姉妹都市である愛知県春日井市から石黒市長ご一行がバンクーバーを来訪され、私もお目にかかり、意見交換を行いました。私自身が4月にケロウナにお邪魔したことは、このページでもご報告したとおりですが、BC州の33の都市と日本の都市との間で姉妹都市関係があり、今後益々交流が活発になり、相互理解が深まることを祈念しています。
そうした姉妹都市交流に関係して、今回の一時帰国の機会に和歌山に出張し、下・和歌山県副知事と尾花・和歌山市長にお目にかかり、県と市の国際担当の方々と意見交換をさせていただきました。和歌山市はリッチモンド市との50年以上に及ぶ交流があり、5月にはブロディ市長一行が和歌山市を訪問されたばかりでした。県内にある「カナダミュージアム」も訪問したのですが、スティーブストンの「ムラカミハウス」が思い出され、時空と空間を超えて、日本とカナダがつながったような思いに浸りました。

〇その他
私がおります日本総領事公邸は、既に110年以上の歴史があるヘリテージ建築物ですが、相当の老朽化が進み、各所修繕が必要となりました。工事実施のために備品その他の搬出が必要となり、7月上旬までこうした引っ越し作業が続きました。1920年代から公邸として使われてきた長い歴史を思う余裕もなく、職員や業者の方々とともに作業に汗を流しました。