ひと月を振り返って

令和5年12月31日

12月を振り返って

 2024年、日本は辛い年明けとなりました。能登半島地震による犠牲者の方々、羽田空港での事故の犠牲者の御霊に心から弔意を捧げ、被害に遭われた方々の救出とご回復、そして現地復興が早期に進むことをひたすらにお祈りいたします。当地の皆様も、大変ご心配のことと存じます。
 年頭にあたり、我々総領事館として、改めて皆様の安全や健康に関する情報発信、危機管理について万全を期すべく、常に業務内容や体制を見直し、可能な限りの努力を続ける決意であることを申し上げます。そして当地の皆様にとり、これからの1年が平穏でありますよう、心から祈念いたします。
 今回は、昨年全体を振り返りながら、先月の活動報告をお届けします。

 
 ○日本とこの地域との関係
 一昨年の10月に着任した私にとり、昨年1年間は、初めて年間を通してバンクーバーで過ごす日々となりました。日系社会、在留邦人の方々とお目にかかれる機会には可能な限りお邪魔し、BC州、ユーコンという管轄地域の各界との関係作りに努めました。双方の州首相一行が相次いで訪日され、また多くの関係ミッションが訪日したことにより、日本とカナダ西岸地域との関係強化が更に進む年になったと考えます。地方政府・議会の主要関係者、経済界の関係者、文化・学界等、多くの方々とお会いする1年となりました。

 ○日系社会、邦人コミュニティー
コロナ禍が沈静化する中で、多くのフェスティバルが復活し、年明けから開催されるイベントに出席を続け、昨年の年末も関係団体のイベントにお招き頂きました。お話をうかがいながら、多くの方々が、ご自身のお仕事に奔走される一方で、日系社会や邦人社会への多大な貢献をなさっていることを改めて実感しました。
 
○年末の動き
上記の通り、昨年はBC州、ユーコンと日本との関係強化に向けて様々な動きがありまし
たが、12月にも、BC州のラルストン森林大臣がミッションを率いて訪日されました。木材の貿易に関する各方面との意見交換等が主眼であり、訪日直前に、大臣は私に対し、カナダにとって日本が極めて重要な輸出先であることを強く認識している、このことを日本の関係者に改めてしっかりとお伝えしたいと述べられました。ちなみにラルストン大臣は当地総領事団の接遇等についても担当しておられ、様々な行事に際して、私たちがお会いする機会の最も多い大臣です。

○年末の天候
 この1月には気温の低下等が予想されていますが、一昨年の同じ時期とは異なり、雪の降らないクリスマス、そして年末年始でした。BC州の多くの地域で最高気温の記録が更新され、ウェストバンクーバーでは、1986年の11.5度という記録を越えて、14度が記録されたとの報道がありました。穏やかな冬という実感の一方で、気候変動には憂慮すべき点が多く、また春以降には山火事等への対策も大きな課題になるものと考えます。総領事館としても、必要な安全情報等の発信により留意しながら取り組んで参ります。
 
 それでは皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。