詐欺にご注意: 最近の被害例
海外の旅行先や滞在先で現地の人たちと交流を深めるのは旅の醍醐味のひとつでもありますが、最近それにつけ込んだ犯罪や被害が後を絶ちません。
当館に寄せられた被害相談の中からいくつかご紹介しますので、まずはご一読いただき同様の被害が広まるのを防ぐため、周りの友人や知人にも情報を提供して、なお一層ご注意いただきたいと思います。
1.いわゆる金銭詐欺
この詐欺の手口は、当地に到着して間もないワーホリや学生の女性に声をかけてきっかけを作り、その後観光地などを案内したり一緒に飲食をするなどして優しさを印象付けます。そしてしばらくすると事情があって困っていると相談を持ちかけ相手の同情を誘い、お金は必ず返すと安心させたうえで、次々と借用したあとで突然姿をくらましてしまいます。
2.結婚詐欺
これは結婚する意思がないのにも関わらず、結婚をえさにして相手の女性を騙して金銭を取るものです。交際を続けるうちに将来の結婚をほのめかして相手を信用させ、お金を貸してほしいと持ちかけてきます。そして恋人からの申し出を断れない状況に置いて次々と借金を重ねたうえ、ある日突然目の前から立ち去り一切連絡が取れなくなるというものです。
3.ルームシェア契約を装った振り込め詐欺
これも上と同様に当地に到着して間もない方を狙ったものです。まずはルームシェアのルームメイトを募集する記事に応募して来ます。そして、メールだけでのやりとりを重ねたうえで、実際に下見や面談などをすることもなく簡単にオッファに合意したとして連絡をよこします。その後家賃やデポジットとして、合意した金額以上の偽の小切手(偽造品)を送りつけてきて、差額分を指定の口座へ振り込むよう指示してきます。
この他にも、架空の貸し部屋の広告を出して、あとはメールでやり取りを続けて契約まで持ち込み、家賃などを振り込ませたうえで、その後連絡が取れなくなるという例などもあります。
詐欺の手口は、まずは相手を信用させることから始まり、「貸しても仕方がない」状況を作り出し、そして目的とする「お金」を騙し取るもので、相手(被害者)の善意につけ込み、恩を着せるというのが常套手段です。これらに対する対策は、
1.お金は絶対に貸さない(はっきり断る)、どうしてもお金を貸すのであれば、全額を失う覚悟で貸す。
2.相手の身元をきちんと確認しておく。
もしも被害に遭った場合には、一人で抱え込まないで、まずは警察へ報告することを勧めます。しかしながら、これらのような被害では、「騙された」と実際に訴えたとしても、相手に「騙す意思」があったかどうかを立証するのが難しいので、警察が詐欺の犯罪として処理するかどうかは大変微妙です。したがって、そのような場合には弁護士やお近くの法律相談所(リーガルサービス)へご相談することもお勧めします。
|