在留邦人が被害に遭った凶悪事件の発生!(2009年5月13日)
バンクーバーは、安全な場所であると思われがちですが、3月にもご報告したとおりギャングの抗争に絡む銃撃事件が頻発するなど、治安は決して良い状態とは言えません。
そのような中、今回不幸にして、在留邦人の皆さんが被害に遭う二つの強盗・傷害事件が発生しました。当事者の方からの報告をもとに、取り急ぎその概要をお知らせします。
ダウンタウンでのひったくり・切りつけ事件
去る4月上旬の夕方、ダウンタウンのMelville通りとBute通りの角で、買い物帰りの日本人女性がいきなり背後から持っていたカバンをひったくられそうになり、抵抗したところ、両刃ナイフで手首を切りつけられ、また、顔やひざを激しく強打され打撲を負うという事件が発生しました。野球帽を深く被っていたというその犯人は、結果的に何もとらずに逃げましたが、被害に遭われた方は身体の傷はもちろんのこと、精神的なトラウマ状態に陥り、精神科医も受診することになりました。
銃で脅され、所持品を盗まれた事件
4月下旬の夜11時頃には、スカイトレインのNanaimo駅に程近い高架線路沿いの暗い路上で日本人男性2名と韓国人女性1名が、フードやバンダナで顔を覆った二人組の男性に不意に拳銃を突きつけられ、両手を上げさせられた状態でパスポートや財布、携帯電話、時計やネックレスなど所持品を次々盗まれるという事件が発生しました。犯人たちは英語で脅した上、二人の男性には殴るけるの暴行まで加えたとのことです。その後、三人は「振り向かずに立ち去れ」と命じられ、ようやく解放されたとのことです。
ここは海外です、安全はあなたの身の回りから
以上にご紹介しました二つの事件については、被害者の皆さんによってすでにバンクーバー市警にも報告され、捜査が行われています。
今回の二つの事件から留意すべきは、次のとおりです。
①警察によりますと、二つの事件の犯人は薬物中毒者の可能性が高く、彼らは薬物を買うカネ欲しさにやみくもに人を襲う傾向がある、とのことです。昨今の経済の沈滞とも相俟って今後この傾向は益々強まっていく恐れがある点注意が必要です。
②スカイトレインの各駅は最近治安が悪化し、特に夜中に暗がり等を歩いていて暴漢に襲われたという報告が多く寄せられおり、要注意地域と言えます。ダウンタウンもまた、決して安全とは言えません。
③不幸にして暴漢に襲われたら無用な抵抗はしないことが肝要です。ひったくり事件の場合は被害者の方がカバンをとられまいと抵抗して体中に怪我を負った反面、拳銃強盗事件の場合は抵抗をしなかったため、怪我も軽めで済んだとのことです。
④拳銃強盗事件の場合、三人にとって不幸中の幸いであったのは、海外旅行傷害保険に加入していたため、所持品に対する補償を得ることができたことでした。自分の身体のみならず、所持品の補償を得る上でも海外旅行傷害保険には必ず加入しましょう。
⑤最後に、心のスキは何よりも危険!日頃から、あなたの生活環境を改めてチェックし、どこかに危険が潜んでいないか、最近身辺に異常を感じることはないか、よく確かめるようにしましょう。
総領事館では、「安全・防犯」情報を含む各種情報をホームページで掲載しています(http://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/jp/consular_j.htm )。一度、目を通してみてください。
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