邦人安全スポット情報（２００８年７月１３日）

留学手続きをめぐるトラブルにご注意を！

バンクーバーに留学目的等で訪れる方が日系留学情報センターの紹介する住居への入居等をめぐってトラブルになるケースが引き続き発生しています。

住居斡旋に関するトラブル


カナダへの留学を考えている邦人が、当地のとある日系留学情報センターのウェブサイトを見て、そのセンターの斡旋する住居への入居を決め、日本からお金の支払いも済ませ、バンクーバーに来訪しました。
ところが、到着後実際に物件を見たところ、事前の情報とは広さも間取りも異なり、また同居人やインターネット接続等の条件も異なっていた、という状態だったそうです。しかも、契約書は交わしておらず、すでにお金も支払って「入居」した状態であったため、センターからはお金は返せないと言われたとのことです。
なお、この留学情報センターについては過去にも同様のトラブルが報告されており、本年１月１０日付の邦人安全スポット情報（http://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/jp/consular_j/security_support/spot011008.htm）でも注意喚起をしております。

大切な契約の際の心構え


今回の事例では、その日本人留学生の方も、依頼した先が日系留学情報センターであったということで、安心してしまったということもあった模様です。それに、まだ語学に自信がなかったという事情もあるものと思います。しかし、やはりカナダは外国であり、特に「契約書」の存在は大変重要です。また、住居の選定や学校の選択では、広告の段階では誇大とも言える書き方をしている場合もあるので、実際に物件を見ずにインターネットや口頭の情報だけで決めて契約するようなことも避けるのが賢明です。もちろん、契約を結ぶ場合、慎重に契約の内容や条件等を見極め、疑問点はきちんと相手から説明を受けた上でサインする心構えを持ちましょう。

情報は幅広く集めて、慎重に絞り込むこと


こうした問題については、何よりも「予防」、「予備知識」が肝心です。

総領事館のウェブサイトでも、「防犯・安全の手引き」（http://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/jp/consular_j/security_j.htm）を掲載したり、「邦人安全スポット情報」でも情報を提供しておりますので、ご参照下さい。更に、バンクーバーには「隣組」（http://www.jcva.bc.ca）のように日本人・日系人の皆さんの生活相談に乗り、ＢＣ州住居法のワークショップを開催するなど必要な情報を提供している団体もあります。また、当地の留学情報センターや語学学校においてもいろいろなサービスが扱われておりますので、様々な情報を比較・検討することも重要です。

最後に、留学にしても、ワーキングホリデーにしても、学生をはじめとする皆さんの夢につけ込み、利用しようとする人々の行為は決して許されてはならない、と思います。また、留学に様々な夢や希望を抱いてカナダに来られる方も多いかと思いますが、それでも「足元」もしっかり見て知見を増やし、着実に夢や目標の実現に向かっていただきたいと思います。