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邦人安全スポット情報(2008年4月15日)

 

犯罪発生の増大に注意!

3月14日付のブリティッシュ・コロンビア(BC)州の地元紙”The Province”では2006年の統計資料を引用し、BC州は、カナダの中でも犯罪発生件数の高い市が多くあると報じています。

1.カナダの犯罪発生数の高い20都市のうち11都市がBC州に所在

(1)この統計では、殺人、脅迫暴行、婦女暴行、強盗、家宅侵入、車上荒らしなどを犯罪の種類と規定しており、犯罪発生件数の高い上位20都市のうち1位(サスカチュワン州レジャイナ)、2位(同州サスカトゥーン)及び3位(マニトバ州ウィニペグ)は他州が占めていますが、4位以下については、実に11都市をBC州が占めるという不名誉な結果になっています。

 

(2)BC州の都市名と顕著な犯罪の種類は次のとおりです。
4位 プリンス・ジョージ(脅迫暴行発生数でカナダ3位)
6位 ニュー・ウェストミンスター(殺人発生数で3位)
7位 チリワック(家宅侵入発生数で1位)
8位 ビクトリア(家宅侵入発生数で2位)
9位 バンクーバー(強盗発生数で4位)
12位 カムループス(殺人発生数で2位)
13位 バーナビー(家宅侵入発生数で5位)
14位 サーリー(車上荒らし発生数で6位)
16位 ケローナ(婦女暴行発生数で7位)
18位 ナナイモ(家宅侵入発生数で4位)
20位 アボッツフォード(車上荒らし発生数で7位)

2.バンクーバー市及びBC州各都市の治安留意点

(1)バンクーバー市内
バンクーバー市について、同等の人口57.3万人を有する千葉県船橋市と2006年中の犯罪発生状況を比較しますと、財産犯罪のうち侵入窃盗は約7.5倍、自動車盗は約16倍の発生が認知されているほか、暴行・傷害の粗暴犯罪は16倍であり、強盗に至っては56倍にも上ります。これに加え、2007年以来、ギャング間の抗争で銃を使った殺人事件など凶悪事件が多発していることも最近の特徴と言えます。


実際、当館では在留邦人の方から、夜に、暗い道や人通りが少ない住宅街を歩いていたところ、背後から何者かに鈍器で殴られ、一瞬気絶したすきに所持品を盗まれたという報告を複数受けております。また、車上荒らしに遭ったり、泥棒に入られたという報告も多数受けており、市内全体で治安が悪化していることがうかがえます。

 

(2)メトロ・バンクーバー
上記報道では、ニュー・ウェストミンスター、バーナビー、サーリーなどバンクーバー周縁地域(メトロ・バンクーバー)についても治安が悪化していることを示しています。特に、スカイトレインの各駅で多くの人が乗り降することが犯罪に繋がっているとされていますが、確かに在留邦人の皆さんから当館に報告される内容をうかがいますと、深夜スカイトレインの駅周辺を徘徊していた若者にカバンをひったくられた、暴行を受けたといった証言がありますので、同地域では十分な注意が必要です。

 

(3)BC州全体
また、カムループス(2006年中、5件の殺人事件が発生し、カナダで5位)、プリンス・ジョージやケローナなどのBC州内陸部、バンクーバー島のビクトリアやナナイモなど、バンクーバーからの遠隔地の治安状況も悪化しています。
カナダ連邦警察関係者は、この統計報道で引用されている数字でさえも「実際の犯罪発生数を反映していないかも知れない」としているとのことですが、BC州のメトロ・バンクーバー以外にお住まいの在留邦人の皆さんにもぜひ留意いただきたいと思います。

3.犯罪に巻き込まれないために

バンクーバー市警のジム・チュー本部長は、バンクーバー市警の警官を現状よりも96人増員するとの計画を発表し(これが実現すれば警察要員の数は1300人以上になる)、治安対策により一層取り組む姿勢を表明しています。カナダ警察としても、犯罪の取り締まりに努力を傾けている様子ですが、やはり何よりも自衛手段を講じることが何よりも重要です。


大切なことは、まず、いかなる場合においても現在自分がいる周辺環境を把握するよう心がける必要があります。家にいる場合には周辺地域の状況、外にいる場合は自分の身の回りの状況には常に気を配っておくことが、防犯の第一歩となります。


詳しくは、当館作成の「防犯・安全の手引き」に掲載しておりますので、是非ご一読いただき、カナダでの快適な滞在・生活を送るためにも、日頃から防犯・安全の意識を高めていくことに役立てていただきたいと思います。

 

在バンクーバー日本総領事館HP(防犯・安全の手引き):
http://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/jp/consular_j/security_j.htm

 

海外旅行保険加入のおすすめ

海外旅行中、いくら万全の注意を払っていても、事件や事故に巻き込まれる可能性は排除できません。列車やバスなどによる交通事故等にも、いつどこで巻き込まれるかわかりません。また、健康に自信があっても、海外では日本と違う環境でのストレスや疲労により、思いがけない病気にかかる可能性もあります。


こうした予期できないトラブルに備え、海外旅行保険には必ず加入しておくことをおすすめします。実際海外旅行保険に加入していなかったために、病気や怪我、盗難被害などにより多額の損害を被った日本人旅行者は数多くいます。


海外旅行保険に加入することにより受けることが出来るサービスには以下のようなものがあります。但し、各保険会社が提供するサービス内容や範囲には若干の違いはありますので、加入の際には必ず保険会社にご確認下さい。

 

  • 病気や怪我(交通事故など)をしたとき
    診療、入院、緊急移送等にかかる費用の補償
    治療に必要な交通費や通訳雇入の費用の補償
    入院後、通常の旅程に復帰するためや、帰国するための交通費の補償
    救援者(家族等)の渡航や宿泊にかかる費用の補償

  • 盗難や偶然の事故により携行品が損害を受けたとき
    (各保険会社が定める範囲内での)上記損害の補償

  • 旅行中に誤って他人に怪我をさせたときや他人のモノを壊したとき
    法律上の賠償責任を負った場合、その損害賠償金の補償(通常限度あり)

  • 航空機が遅れたとき
    航空機の遅れによって生じた宿泊費、食事代などの自己負担費用(通常限度有り)

 

上記サービスの他、最近では盗難などにより現金やカードを失い、旅行の継続が困難になった場合に、緊急の現金貸し付け(手配)のサービスを受けられることもあります。詳しい保険内容については、海外旅行保険を取り扱っている保険会社にお問い合わせ下さい。なお、クレジットカードには海外旅行傷害保険特約のついたものがありますが、保険の限度額やサービス内容、サービスを受けられる条件等の範囲はカード会社により異なりますので、予め内容をよく確認しておくことを併せておすすめいたします。

 

参考:日本損害保険協会加盟会社一覧 http://sonpo.or.jp/link/index.html
関連サイト:海外邦人安全協会 http://www.josa.or.jp/

 

 

 
 
 
(C) Consulate General of Japan in Vancouver, 900-1177 West Hastings Street, Vancouver, BC V6E 2K9 Tel: (604) 684-5868. ページ更新日2008年4月15日