邦人安全スポット情報(2008年3月14日)
米国渡航の際のパスポートのチェックをお忘れなく!
バンクーバーの中心地からクルマで30kmほど南に走ると、そこには0Avenueという名前の道路が東西を貫いています。道の南側にはベーカー山を背景に木立や牧場、一般住宅が広がる風景が続いていますが、そこはアメリカであり、所々に立つ銀色の標識が北緯49度線上で米加両国を分けていることを表示しています。国境に一番近い道ということで、その道の名前は決まってしまったようです。
さて、普通に跨いでいけそうなこの49度線ですが、現在あなたがお持ちのパスポートによっては、アメリカに入国する際、ビザの必要性等につき以下のとおり違いがありますので、ご注意下さい。
1.ICチップ入りのパスポートをお持ちの方
(1)アメリカは、日本を含むビザ免除プログラムの対象国の国民にIC旅券の携行を求めております。(詳細は、駐日米国大使館ホームページをご参照下さい:http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-waiver.html)
(2)2006年3月20日以降にパスポートの発給を受けられた方は、原則としてICチップ入りのパスポートをお持ちのことと思います。このパスポートの表紙の下には、IC旅券であることを示す世界共通のマークがあるほか、生体情報が記録されているICチップの入っている堅いページがパスポート冊子の中央部に入っておりますので、それぞれご確認下さい。
(3)このICチップ入りのパスポートをお持ちの方には、アメリカのビザ免除プログラムが適用され、短期滞在目的であればビザなしでアメリカに入国できます。
2.機械読み取り式パスポートをお持ちの方
(1)2006年3月19日までに発給されたパスポートのうち、機械読み取り式パスポートをお持ちの方についても引き続きビザ免除プログラムが適用されるため、短期滞在目的であればそのパスポートの有効期限まではビザなしでアメリカに入国できます。
(2)このパスポートは、顔写真は貼り付け式ではなく、ページに直接印画されています(デジタル写真)。また、顔写真のあるページの下部にご自身の名前のアルファベット表記やパスポート番号などの数字のパターン文字が二行にわたって表示されていますので、ご確認下さい。
3.機械読み取り式でないパスポートをお持ちの方
(1)2006年3月19日までに発給されたパスポートのうち、機械読み取り式でないパスポートをお持ちの方についてはビザ免除プログラムは適用されず、短期滞在目的であってもビザを取得する必要がありますので、くれぐれもご注意下さい。
(2)このパスポートは、顔写真は貼り付け式であり、その上からラミネートシートを貼ってあります。また、顔写真のページの下部には、THIS
JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLEと記載されていますので、ご確認下さい。
以上につきましては、外務省ホームページ(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/us_kakunin.html
)でも広報しておりますので、ご参照下さい。
先日、バンクーバーお住まいのとある日本人女性がご主人と一緒に、アメリカはワシントン州の友人からホームパーティーの招待を受けて出かけました。米加国境まで来た際、アメリカ側係官よりその女性が所持しているパスポートは機械読み取り式でないため、ビザがなければ入国はできない、と注意を受けたそうです。仕方なく、ご主人が短時間友人のホームパーティーに出席している間、その女性は国境近くのファーストフードの店で待ち続けていたそうです。こんな決して笑えない事態にならないためにも、アメリカ渡航前にはご自身のパスポートのチェックをお忘れなく!
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