邦人安全スポット情報(2008年1月10日)
契約や売買上のトラブル等についての注意
最近、当館に対し日本人留学生等から当地業者との賃貸契約や物品購入におけるトラブルに関する相談が寄せられておりますので、そうした事例を紹介して皆さんに注意を呼びかけたいと思います。
1.住居斡旋に関するトラブル
日本でカナダ留学を考えている人が、当地のとある日系留学情報・斡旋センターのウェブサイトを見て、そのセンターの斡旋する宿舎や下宿への入居に関する契約を交わしお金も支払いました。ところが、当地に来て実際に物件を見たところ、事前の情報とは宿舎の間取りが全く異なっていたり、下宿の入居条件が全く本人の希望と違うものであったことに気づいたのですが、すでに契約を交わし、お金も支払っていたために同センターからは他の物件に替える等の対応はとってもらえなかったということです。
2.中古コンピューター購入に関するトラブル
こちらに住んでいる日本人学生等に中古のパソコンを個人販売しているとある邦人に関するトラブルも発生しています。その邦人は、中古パソコンに違法なソフト(いわゆる海賊版)をインストールして販売しているらしく、それが原因でパソコンに故障や不具合が生じているのに、購入後の保証や修理は一切受け付けないため、購入した人にとっては結局高い買い物になってしまっている、というのです。
3.契約の際の心構え
これらの事例は日本人あるいは日系人であるからといって、頭から信用してしまうことに原因があります。住居の選定や学校の選択では、実際に物件を見なかったり口頭の情報だけで決めて契約するようなことは出来るだけ避けるのが賢明です。契約を結ぶ場合も、慎重に契約の内容や条件等を見極め、疑問点はきちんと相手から説明を受けた上でサインする心構えが大切です。また、中古品を買う場合も、修理や交換等の保証を購入時に確認しておくことも重要です。
4.総領事館でできること
こうした問題については、何よりも「予防」、「予備知識」が肝心であることは言うまでもありません。また、当地は日本ではなく外国であり契約に対する慎重さも大切となります。仮に皆さんがこのようなトラブルにあったとしても、総領事館では、個人同士の争いに関する仲裁や訴訟に直接介入することはできませんが、弁護士や通訳等に関する情報提供を行うとともに、可能な範囲で皆さんの相談に乗りたいと思います。
デビッド・カード詐欺の問題
以下、当地日系紙「バンクーバー新報」2007年12月19日号からの転載です。
年末は買い物客が増え、それにつれてデビット・カード詐欺の犠牲者も急増するのが近年のならわしになっている。
数日前も、BC州ビクトリアで数回にわたって複数の買い物客らの多数の銀行口座からお金が消えた。デビット・カードの読み取り機械からパスワードが盗まれたのだ。犯人は機械を改造して客の個人情報が記録されたピンパッドを盗み、別のものと取り替えるという手口だった。
人々はあまりにもカード使用に対して無防備だと警告しているのはベター・ビジネス・ビューロー( http://www.bbbvan.org/
)のリンダ・パサクリータ会長。
インテラック協会の調べによると、昨年BC州で発生したデビット・カード詐欺による被害総額は9,460ドルだった。2004年に6,000ドル、2005年には7,000ドルだったことを見ると、状況は改善するところか、むしろ悪化している。
自分だけは被害に遭わないだろう、犠牲になったら仕方がないとあきらめる前に自分でできることは何だろうかと考え、実行してみることが必要だろう。
ベター・ビジネス・ビューローが提供してくれている自己防衛のヒントを挙げてみる。
〈客側〉
○両手を使う。片手をかざして周囲の人の視線をさえぎり、もう片手の手でピン番号を入力する。
○3カ月ごとにピン・ナンバーを変える。
○デビット・カードよりはクレジット・カードの方が比較的安全。
〈店側〉
○ピン・カードをはずしたら人目につかないところにおいておく。
○ピン・カードにシールを貼っておき、だれも改造できないようにする。
○店員を雇うときに気をつける。
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