こころの健康 ~薬物依存症~
薬物依存症は国際的に認められている精神障害のひとつです。大麻(マリファナ,ガンジャ),ヘロイン,コカイン,覚醒剤,MDMAなどの麻薬や向精神薬のみならず,市販の咳止め薬や医師の処方による睡眠薬なども,使い方を誤ると,依存症に陥る可能性があります。
薬物依存症は,本人の社会生活や家族,対人関係のみならず,社会全体に悪影響を及ぼします。借金,犯罪,家庭内不和などの問題が深刻化して,周囲の身近な人間が「何とかしなくては」と考えても,本人は薬物に依存していることを認めようとしない場合が多いのです。
残念ながら,依存症になってしまった脳は元の状態には戻らないと考えられていますが,通常の社会生活を営める程度まで回復させることができます。回復には時間がかかりますので,家族だけで問題を解決しようとせず,専門医療機関を始め,様々な機関を上手に利用することが重要です。
薬物依存症は家族全体の健康をも奪っていきます。仲間に出会い,薬物依存症と闘うために,役立ちそうな場所は積極的に利用しましょう。厚生労働省作成のパンフレット
(http://www.ncnp.go.jp/nimh/yakubutsu/drug-top/data/family2.pdf)を是非参考にしてください。
また,こちらのウェブサイト(http://www.canadadrugrehab.ca/index.html)では,カナダで登録されている公立,および私立の相談所,医療機関を含めた治療の場所や,仕事の内容が要領よく説明されていますので,こちらも是非参考にしてください。
緊急の場合には,911に電話するか,本人を最寄りの病院の救急窓口(エマージェンシー)へ連れて行くことが先決です。
|