渡航情報(広域情報の発出):北米地域・
ウエストナイルウイルス 感染に注意
1.ウエストナイルウイルス感染者の報告
ウエストナイルウイルスは1937年にウガンダで確認された後、アフリカ、ヨーロッパ、西アジア等で感染者が確認されています。最近では、1999年にニューヨークでウエストナイルウイルスによる感染症が発生して以来、毎年蚊の活動が活発になる7月から10月頃にかけて米国、カナダなど北米地域でウエストナイルウイルス感染者が報告されています。
米国疾病対策予防センター(CDC:Center for Disease Control and Prevention)によれば、2006年7月11日現在、カリフォルニア州(1人)、コロラド州(1人)、アイオワ州(1人)、ミシシッピ州(1人)、ネブラスカ州(2人)、サウスダコタ州(1人)、テキサス州(2人)の各州で計9人のウエストナイルウイルス感染者(死亡者なし)が報告されています。
カナダにおいては現在ヒトへの感染は確認されていません。
米国やカナダの感染者数等については米国CDCやヘルスカナダのホームページに掲載されていますのでご確認ください。
●CDCホームページアドレス: http://www.cdc.gov/ncidod/dvbid/westnile/surv&controlCaseCount06_detailed.htm
●ヘルスカナダホームページアドレス:
http://www.phac-aspc.gc.ca/wnv-vwn/mon-hmnsurv_e.html
また、米国CDCではウエストナイルウイルス予防対策の一環として、感染経路、症状、予防方法等を公表していますが、日本の厚生労働省ではその概要を翻訳したCD-ROMを作成しています。その概要は「外務省海外安全ホームページ」中の「感染症関連情報」4.その他の感染症関連情報に掲載していますのでご覧ください。
2.ウエストナイルウイルスについて
ウエストナイルウイルスは、従来アフリカ、ヨーロッパ、西アジアで患者発生報告がありましたが、米国では1999年に初めてニューヨークで患者が発生し、以来、毎年蚊が活発に活動する時期に発生しています。これまで、日本においては2005年に輸入症例が1件発生しましたが、国内感染の報告はありません。
ウエストナイルウイルスはウィルスに感染している蚊(イエカ、ヤブカなど)に刺されることで感染しますが、発症するのは2割程度(潜伏期間は通常2~6日)で8割の人は無症状です。
ウエストナイルウイルスに感染し発症した状態がウエストナイル熱といわれるもので、発熱(39度以上)、頭痛、筋肉痛、食欲不振などの症状が3~6日ほど見られますが、通常は1週間程度で回復します。ヒトからヒトへの感染はありません。一方、ウイルスが脳に感染して重篤な状態となるのがウエストナイル脳炎です。重篤な状態となるのは感染者の約1%と言われていますが、特に高齢者が多いようです。
厚生労働省が作成したウエストナイルウイルスに関するリーフレットの一部を別添文書で掲載していますのでご覧ください。
また、厚生労働省のホームページにはこのリーフレットの他にも関連情報を掲載していますのでご覧ください。
●厚生労働省ホームページ(ウエストナイル熱関連情報)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou08/index.html
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