(1)中東諸国等のリゾート地を中心にホテルが爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例:2004年10月エジプト・シナイ半島のリゾートホテルでの爆発事件、2003年8月インドネシア・ジャカルタのホテル前爆発事件等)。このような過去にホテルが狙われている地域等では、ホテルの入口付近で自動車爆弾が爆発する例も多くみられますので、安全対策のしっかりとしたホテルをできる限り選び、ホテルの入口やフロント等不特定多数の人の立ち入りが容易な所にはできるだけ留まらないなどの注意が必要です。
(2)中東諸国等を中心に市場や観光名所付近の広場等大勢の人が集まる場所が爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例:2005年4月エジプト・カイロの市場での爆発事件、2002年10月インドネシア・バリ島のディスコでの爆発事件等)。このような過去に市場等が狙われている地域等では、人混みや外国人が多く集まる場所にはできる限り近づかない、また、爆発によるガラス等の飛散に係る被害を防止するために、ガラスを多く使用した建造物の周辺にはなるべく通行しないようにする、窓等からはなるべく離れた場所に身を置くなどの注意が必要です。また、事件が夜間に発生しているケースもあり、夜間、特に深夜の外出は控えるなど慎重な行動をとることも重要です。
(3)その他欧米諸国等の権益が爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例:2004年9月インドネシア・南ジャカルタ市のオーストラリア大使館付近爆発事件、2003年11月トルコ・イスタンブールの英国総領事館・英国系銀行付近爆発事件等)。このような過去に欧米諸国等の権益が狙われている地域等では、欧米関連施設等にはできる限り近づかないなどの注意が必要です。個別の国の事情については、スポット情報、危険情報等でお知らせしています。
(4)公共交通機関が爆弾テロの標的になるケースも発生しています(例:2004年3月スペイン・マドリードの列車爆破事件、2004年2月ロシア・モスクワの地下鉄爆発事件等)。先般の英国・ロンドンにおける地下鉄等連続爆発事件を受け、現在、欧米諸国では公共交通機関を始め警戒が強化されていますが、その他の国を含め、公共交通機関に対する注意事項については、国・地域により事情が異なり、スポット情報や危険情報にて個別にお知らせしていますので、そちらをご参照ください。
(5)上記場所には特段の注意を要しますが、一方で、テロ事件はいつどこで起
こるかを予測することが困難であり、普段から周囲の状況を見渡し、不審者・不審物に注意を払うことが重要です(例:大きい荷物、不自然な厚着、特異な印象等)。
(6)また、万が一に備え、渡航前には、家族や職場の知人等と間で連絡先を確認しておくとともに、不測の事態に遭遇した際には、以下の点に留意してください(詳細は、外務省のパンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」を海外安全ホームページ
(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html
)に掲載していますので、そちらをご参照ください。)。