岡田総領事からのメッセージ

 

 

みなさん、こんにちは。


今年の冬は、例年のように毎日雨が降り続くこともなく、晴れの日が多く気持ちの良い日々が続いています。寒波にみまわれているオタワやトロントからの出張者からは、バンクーバーの暖かい冬をうらやましがられます。

 

今月11日にブリティシュコロンビア州議会が始まりました。昨年5月の選挙後の初めての本格的な議会審議です。11日のスローンスピーチには、昨年2月のスローンスピーチに引き続き出席しましたが、今回のスローンスピーチは昨年とだいぶ様子が違っていました。昨年出席したときには、各国の総領事で出席したのは総領事団長であるメキシコ総領事と私の二人のみで、各国ともそれほど大きな関心を寄せていないのだなと内心驚きました。通常、日本の国会での総理所信表明演説や、米国議会での大統領の一般教書演説などは、その国の政策の方向性を示す重要な演説として各国の外交官はその内容に注目します。そのような訳で今年のスローンスピーチについても出席する総領事は自分ぐらいであろうと思って行ったのですが、今年は様相がずいぶんと違っていました。総領事団長であるインドネシア総領事、アメリカ総領事、中国総領事、ドイツ総領事、そして日本総領事と、BC州と大きな経済関係を有する国の総領事達が出席しました。

 

私がバンクーバーに着任以来感じていることですが、日本とBC州の関係はエネルギーを中心とした双方の経済情勢を反映して、より緊密化し相互依存関係を深めています。このような状況は、日本のみならず、中国、東南アジア諸国、アメリカ、そしてEUについても同様であることがうかがえます。こうした状況の中で、日本としてBC州との間で、他の国々に先んじてより緊密な関係構築をして行くことの重要性を改めて強く感じました。

 

今回の州議会では、天然ガスの輸出のための法的枠組みや天然ガスの液化プロジェクトに伴う労働力確保に関する議論など、いずれも天然ガスの対日輸出を具現化して行く上で極めて重要な審議が行われます。日本としては、このような議論が活発にかつスピード感をもって行われ、今後のBC州の天然ガス輸出に向けて具体的なタイムラインが示されることを期待したいと思います。

 

2014年2月25日
在バンクーバー総領事 岡田誠司

 

 

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