みなさん、こんにちは。
バンクーバーにも本格的な夏が訪れました。
ここで夏を迎えるのは初めてですが、暑いと言っても日本のような猛暑になることもなく、快適な温度とともに、夜は10時頃過ぎまで明るくて、何とすばらしい季節であろうとここでの夏を十分楽しんでいます。公邸の庭に作ったトマト、キュウリ、インゲン豆などもすくすくと育っています。
BC州では、第2期クラーク政権が発足し、閣僚人事が固まり、クラーク首相自身の補欠選挙も同首相の勝利で首相自身の議席も確定し、いよいよ本格的な政策運営が始まりました。新しい政権の元では、強固な経済構築、財政収支のバランス、雇用の増大などを政策の大きな柱にしています。
強固な経済構築については、液化天然ガスを中心とする天然資源の開発を積極的に進め、アジア太平洋諸国との貿易強化をはかるべしとしています。
BC州のこうした方針は、日本とBC州の経済関係を従来以上に強化してゆく上でも非常に大きなチャンスであろうと考えます。
日本においては、いわゆるアベノミクスのもとで、為替、株式市場などでの経済指標は好転し、国内経済回復の兆しを示しています。このような回復基調の中、未だたくさんの原子力発電所が止まっている現状で、生産活動を支えてゆくための電力供給をどう確保してゆくかが日本の大きな課題です。
この問題に対応するひとつの鍵が、BC州からの液化天然ガス供給であろうと思います。まさに日本側のニーズとBC州側の政策が呼応しています。双方のこうした需要と供給の関係がうまくかみあってゆくように、積極的な政策対話やビジネス環境の整備が必要です。秋には、クラーク首相の日本訪問も検討されているようです。その訪問が実のあるものとなるように、BC州の政策の方向性についても、我が家で育てているトマトやキュウリをしっかり結実させるようにするのと同様に、注意深く見守り、ケアーをしてゆくことが大切です。
2013年7月17日
在バンクーバー日本国総領事 岡田誠司